2022年3月13日日曜日

骨折記 その② 入院

週明けに妻に付き添ってもらって、地元の病院に行きました。診察を受け、レントゲンとCTを撮ったところ、なんとその日のうちに入院することになったのです。手術は次の日に行うとのこと。先生がおっしゃるには、手首の損傷がかなり重症であることでした。

まさかここまでの重症であるとは思わなかったので、さすがに焦りました。家に帰らせてもらえず、そのまま入院になったので、上司に電話して急遽諸々の案件を引き継ぐことになりました。仕事が結構溜まっていたので、3日空けるだけでもきつかったのですが、やむなく引き継いでもらいました。

字が書けないので、入院の手続きの書類はすべて妻にかいてもらいました。

後で知ったのですが、診断名は、右橈骨遠位端骨折。全身麻酔での手術となり、正確に骨片を整復し、プレートを使ってしっかり固定するのです。

5歳くらいの時に扁桃腺を切除する手術をしたのですが、入院と手術はそれ以来でした。あまりにもの急展開に、本当にこれでよいのかと不安を抱きましたが、病室に向かっていったときに担当の看護師さんが笑顔で迎えて下さり、少し心がホッとしました。またその看護師さんが娘さんも同じ手術を受けたことを話して下さいました。

その後、担当の先生も来られ、先生の顔を見たときにやっと自分の手首をこの人にゆだねようという思いになったのです。

僕が入院した病棟は、なぜか脳神経外科病棟でした。たまたまそこの病床が空いたのかもしれません。4人部屋に入ったのですが、他の患者さんは僕より重症な方が多かったです。

入院して救われたのは、看護師のみなさんがとても明るかったことです。世の中ではコロナ禍も収束せず。世界ではロシアがウクライナに軍事進攻し、大変暗い世相となっていましたが、コロナ禍で戦場のようになっているはずの医療現場のスタッフが明るく寄り添ってくれたので、大変感動したのです。

特に僕は手術の全身麻酔の手術の経験がほとんどないため、看護師さん達のフォローにかなり励まされました。

妻が一度家に戻り、入院に必要な物をすべてバックに詰めてもってきてくれました。なんとその中には、任天堂のGame & Watchも入っていました。僕らの世代が子供の頃に流行っていたゲーム機の復刻版です。結局入院中遊ぶことはなかったのですが、その気遣いは嬉しかったです。左手だけでも意外と操作できるものなのです。

次の日、朝9時までは水を飲めたのですが、それ以降の飲食は一切禁止でした。麻酔の説明を受け、手術着に着替えて、12時40分くらいに看護師さんが迎えに来てくれました。よくドラマとかであるように、ベッドで運ばれていくのかと思いましたが、僕は、右手以外は元気だったので、手術室まで歩いていきました。

手術室のベッドに寝ると、看護師がテキパキと色々と器具等をはめていきます。呼吸を安定させるために喉にチューブを入れられるのが怖かったのですが、これは麻酔で意識を失ってから行われるということで少し安心しました。点滴を通して麻酔が体に送られていくのですが、だんだん意識が遠のいていくのが自分でもわかりした。ああ、こうやって意識を失っていくのかと思いながら、カクンと深い眠りに入っていったのです。

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